ドリアンてなんだろう?
ジャズを習っている方なら、まずご存知だと思います。この「ドリアン」という言葉。
ジャズのアドリブでは2度ー5度ー1度(ルート)の動きが基本となります。
「ドリアン」とは2度マイナーを指しております。つまりサブドミナント。
先生は「自分はドリアンプレーヤーだ」と言います。
さてどういう意味なのでしょうか?
それはドリアンを基軸にラインを組み立てているからだそうです。
例えばDm7ーG7ーCM7だとしたらDm7が2度ですよね。
もちろんDm7はドリアンになりますが、もう一つドリアンがでてきます。
それはG7の裏コードのDb7の5度。
つまりAbm7がでてきます。
このAbm7でAbドリアンが導き出されます。
これはどういう事かと言われたら一瞬の転調という事になります。
本来のコードがG7で、そこにDb7が重なってくるので一瞬F#Mキーに転調するのです。
Db7はF#Mのドミナントですからお分かりかと思います。
つまり「半分の距離」減五度に転調したと言う事ですね。
こうする事で一瞬、不思議な浮遊感を得られるのです。
G7で、もし普通に弾きたいのであればDドリアンをそのまま引っ張ってくればGミクソリディアンになりますし、オルタードにしたいのであればAbドリアンの7thの音をシャープさせてメロディックマイナーにしてあげればいいです。
「ドリアン」はとても使い勝手のよいツールなのです。