Dead Musicians Society

日々の話や音楽工房ピーチジャムのことを綴っていきます

昔々、西部のどこかで・・・

今回は私の大好きな映画の話。

それは「ウエスタン」。

というのは邦題。

原題は「Once Upon a Time in the West」(昔々、西部のどこかで)。

監督は、あのセルジオ・レオーネ

まあ、なんとなく西部劇っていうことは分かりますね。

私もともと、いわゆるマカロニウェスタンが好きでした。

ジュリアーノ・ジェンマフランコ・ネロやテレンス・ヒル、そしてもちろんクリント・イーストウッド

後々、大スターや名監督になる人もたくさん関わっていました。

とにかくアメリカ製の西部劇と違って、ちょっとしっとりとしているんです。

何て説明したらいいか分かりませんが、とにかくそうなんです。

どうやらスペインで撮影することが多かったらしく、そういった関係でなんとなくヨーロッパの湿っぽさが画面に滲み出てきてしまったのかもしれません。

内容と言えば、一言で言ってしまえば復讐劇です。

あと、あの名優ヘンリー・フォンダが悪役を演じたということでも話題になったみたいです。

しかしなんといっても有名なのはエンニオ・モリコーネの音楽でしょうか。

クライマックスに流れるこの映画のテーマ曲は、誰もが一度は聞いたことがあるに違いありません。

西部劇に鐘の音っていうスタンダードを作ったのはこの人かも。

興味があったらyoutubeなんかで検索してみてください。

私がこの映画で一番印象に残ったシーンは、もう本編も終わりのところです。

主人公演じるチャールズ・ブロンソンが去っていく場面。

彼が去っていく時、機関車が轟音をあげて場面に入ってくるシーン。

え、なんでこんなシーンと思われることでしょう。

でも私なりに思うのは、このシーンが、監督が一番伝えたかったシーンだと思うのです。

それはつまり「移り変わり」。

そう、時代が移り変わっていく様。

銃や暴力で全てを決めていた時代から、法や話し合いで決めて行く時代への移り変わりです。

そんな過渡期を描いた映画なんだと思ってます、勝手に。

ギターのレッスンの時によく言われます。

コードが移り変わる瞬間が大事だと。

特にソロギターなんかだとそれは顕著に出ます。

移り変わるところをはっきりさせないと曲の構成なんかが上手いこと表現できないのです。

そしてこの「移り変わる」ところが一番美しいのです。

大切に表現しないといけないな〜。

この映画を観ると、納得します。

昼から夜、今日から明日、冬から春などなど、どんな世界でも移り変わる様は美しいのかもしれません。

 

 

ウエスタン [Blu-ray]

ウエスタン [Blu-ray]